
前回のつづき。雪玉はやめにしてオーソドックスに水彩絵の具で輪郭の内側をかいてもらうことにした。友達やお母さんに自分のからだをなぞってもらったのだが、自分のなぞった紙に絵を描きたいという兄弟がいたので兄は弟の輪郭に、弟は兄の輪郭の内側に絵を描いてもらった。
大きな筆を持って来てもらったんだけど全面を塗るのは大変だったみたいで、白地がたくさん残っている作品が多かった。ぼくの予想していた絵とは違ったけれどいい作品が出来上がった。
足を組んで両手を頭のうしろにはさんだかたち
土着、原始といったことばが思い浮かぶ
力強い
上下逆かも
上の子とおなじポーズ
この子は素敵な世界を構築しはじめている
左手にものすごーくパワーがたまっている
こんなCDあったらジャケ買いしそう
RI君は、最初に顔を描いたかと思ったらいきなり輪郭の外側に模様を描きだし、今度は紙に描いてある人物の左腕近くにでんと座り込みあとは絵筆のリーチ内をひたすら念をこめて描き込みだした。
「クレヨンの内側を塗れと先生はあれほどいったはずだぞ!」とぼくは激高しただろうか?
否、ぼくはうれしかった。何故かって、「内側を塗ってください」と言われたから内側を塗らなきゃいけないという考えは、先生の言ってることは常に正しいという思い込みに他ならないのであって、大人だって間違えたり不条理な発言を平気でするのである、そういう固定観念のメタファーとしてのクレヨンの壁を軽々と乗り越えたRI君の作品には、色水を押し戻したり山を平にならしたりするせこい魂には到達しえないロックな輝きがあったからだ。ロックンロール!