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しばらく砂漠の真ん中を突っ切っているなと思ったらいつの間にか海に出た。 砂漠と海が隣接してるのはペルーの沿岸部でも同じだった。 この夜行バスの中でさみしく2015年を迎えた。 旅で出会う日本人はクリスマスやニューイヤーをみんなで楽しく迎えたいという人が多かったのだが自分はそういう気持ちがどうも希薄である。 サンチャゴは大都会で交通の便や治安も割と良くそこそこレストランなどもあるけれどヨーロッパナイズされていて「これぞ南米!」感は薄められている。 早くもペルーやボリビアの喧騒や土ぼこりが懐かしい。 サンチャゴからバスで3時間ほどバスに乗り、港町バルパライソに行く。 沿岸部から丘陵地帯にまで広がるこの街は迷路の様に入り組んだカラフルなトタン屋根や多くの建物に描かれたラクガキアートが見どころである。 迷路の道をがしがし歩いていたら地元のポリスやお姉さんに「ここから先は危ないよ、カメラ持ってるのわかったら取られちゃうよ。」と注意された。 メインのコースを外れるとどうやら危険らしい。首絞め強盗、ひったくりなども多発している様である。 この街の観光スポットの一つにパブロ・ネルーダという国民的詩人の博物館があるので行って見た。博物館の周辺は観光客で賑わっており、近くの路地で彼の詩を朗読するものもいて彼の人気の程を察することができた。 海を望む高台の大邸宅で詩を書くなんて優雅極まりないなくらいにその時は思っていたのだが、後日バル・パライソが自分の大好きな映画「イル・ポスティーノ」の舞台だった街であり登場人物であった詩人がパブロ・ネルーダその人であったということを知った。
by amadylan
| 2015-05-03 12:48
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