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今まさにぼくが旅をしていると思っていた人が何人かいたのでカテゴリの旅を旅(回想録)としました。 blogのほとんどがリアルタイムの発信だものなー。 それでも10年前の旅の記録は少しずつ更新されていくのだ。 ウルゲンチに夕方つく予定のサマルカンド発のバスは日のとっぷりと暮れた砂漠地帯の国境で2度目の検問のため足止めを食っていた。 この2都市間を結ぶ道路の一部が隣国カザフスタンにまたがってるのだ。 当時、ウズベキスタンは一部の地域で政府とイスラム武装勢力との戦闘が勃発しており、そのためなのか国境のパスポートチェックがかなり入念に行われる。 30分の足止めが2回もあり、僕たちは勿論のことバスの乗客全員がげんなりとしている様子だ。 そのうち乗客同士の会話から「ヤポンスキー(日本人)」「パスポート」という言葉が漏れ出す。どうやら僕たちが足止めの原因らしい。 言葉は分からずとも乗客の怒りのバイブレーションがビシビシ伝わって来て「肉が腐る~!」とか「明日は孫娘の結婚式なんぢゃ~!」とか言ってように聞こえてしまう。 申し訳ない気持ちで一杯になるとともに、自分たちが原因であることがわかると足止め体感時間は実時間の2倍3倍に感じてしまうのだった。 ようやくチェックがおわりバスもウルゲンチに到着、予定していた宿にチェック・イン。ベッドに横になり体を投げ出す。「いやあ、今日は本当に参ったね。」なんて足止めの件も過去のことになろうとしていた矢先、部屋をノックしてホテルの支配人とポリスが入って来た。 晴天の霹靂、悪い予感がして3人ともしばらく押し黙ってしまう。 レギストラィア(外国人登録)という制度のため、外国人を泊めるホテルはその情報を警察に提出しなくてはならない。そのため外国人がどこに泊まっているのかを当局は常に把握しているのである。 で、ポリス曰く、ここは外国人の泊まるホテルではないので相応のホテルを紹介するからそちらに移動しなさいとの事である。 とりあえず、金をまきあげられる訳じゃないみたいなので幾分気を取り戻すが、寝袋に潜り込めるまでの長い道のりを考えると目眩がしてきた。 真夜中のホテル強制退去まじぱね。
by amadylan
| 2010-12-05 03:45
| 旅(回想録)
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