カテゴリ
以前の記事
2023年 10月 2018年 09月 2018年 03月 2018年 02月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 03月 2016年 02月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 07月 2014年 05月 2014年 04月 2013年 07月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 02月 2010年 12月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 06月 2009年 04月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 03月 2008年 02月 2007年 12月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 07月 2007年 05月 2006年 12月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 04月 2005年 03月 2005年 02月 ライフログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
以前小6の通知表に「国を愛する心情がある」という項目を盛り込んでいる小学校が全国にじわじわと増えているというニュースをみた。
で、その少しあとに評価が困難との理由でとりやめる学校も増えてきているみたいだというニュースがあった。 この段階で愛国心についての記事を書こうと思ったんだけど、うまくまとめらなかった。 その後も「国旗・国歌」に関する判決がないがしろにされたり「美しい国」なんて超抽象的な言葉が出てきたり、核保有がどうのこうの、何ともいやな雰囲気だ。 てな訳で、初めての海外旅行の体験を書いてみることにした。 今になっていろいろと思う所があるからだ。 はじめて海外に行ったのは大学生のころで、もう18年も前のことだ。 イギリスに留学している友人がぜひ遊びにきてくれというので、幼なじみ3人でイギリスに遊びに行った。 その頃の僕は海外にとくに興味があるわけでもなく、留学先の友人がなんでもしてくれるというので、本当におまかせツアーだった。 でも、ちょっと任せすぎたかもしれない。 2週間の日程なのだが、内1週間をオーストリアのスキー場で過ごすという大胆なスケジュールとなっていたのだ。 せっかく外国に来たのになぜにスキーの特訓? イギリス観光に関しては、気心の知れた友人と一緒だったので、笑ってはしゃいで観光しまくって非常に楽しい想い出となったとここでは軽く触れておこう。 留学してた友人はブライアンというアメリカ人の友達をこのスキーツアーに連れてきた。 彼を交えてぼくらはスキーを多いに満喫した。 ぼくらが向かったスキー場は(おまかせだから名前も忘れた)、ヨーロッパ各国の行楽客が遊びに来る所で、当時そこを訪れる日本人はほとんどいなかったようだ。 ヨーロッパは休暇が長いので、スキーのフリーパスも1週間券とか2週間券なんてのがある。 リフトでてっぺんまで登って滑って戻ってくると1時間以上はかかるので、かなりの広さだったと思う(ぼくらはロンドンバスでも古城でもスキー場でもとにかくてっぺんまで登ったのだった)。 滑り終わるころには腿がぱんぱんに張ってしまった。 リフト待ちもほとんどない。全てに余裕があるのである。 さてスキー場のふもとのホテルに泊まって何日目かのことである。 夕食後ぼくらは相部屋でビールを飲みつつすっかりくつろいでいた。 ぼくらの部屋は2階か3階だったのだけれども、突然ガラス窓に「どん」という何かが当たる音がした。 「なんだろう?」と思っていると、「どどん」と続けざまに今度は音がした。 窓から下をのぞいてみると、道をはさんだ向かいのパブの入り口でぼくらと同世代の20人ほどのグループがにやにやしながらこちらを見上げている。 部屋の窓めがけて雪玉を投げつけていたのだ。 日本人があの部屋にいるという話を聞いていやがらせをしているのである。 最初のうちは「ああいう低俗な連中は相手にしないことだよ。」なんて無視していたのだけれど、その後も続く「どん、どん」という音にブライアンの堪忍袋の緒がとうとう切れ、窓を開け放ち外にいる連中とどなりあいを始めた。 そしてぼくらに振り返り「行くぞ」と合図をした。 どうしてそういうことになったのか今となってはよく思い出せないのだが、(少々アルコールが入っていたことも手伝ってであろう)ぼくらは全然勝ち目のないけんかをしに外に飛び出した。 でもみんな激しい怒りにかられていた訳ではなく、なんとなくその時「ここで行かなきゃ男じゃない」ような気持ちになったのだ。若かったし。 ブライアンはやる気満々だったけど、ぼくはそれほどモチベーションをあげられず、ぼこぼこにやられて雪を血で染めて倒れている自分の姿を想像した。 外に出ると再びブライアンが相手グループと激しく怒鳴りあいはじめた。 ぼくはと言えば、何を言っているのか全然わからないので所在なく、戦意喪失していく一方だった。 そのうち別のグループが仲介に入ってくれてその場を納めてくれた。 どうやら血を見なくて済みそうだということが分かり冷静になって始めて体がぶるぶると震えだした。 部屋に戻って、一体全体どういうやりとりがあったのかを留学している(英語を解する)友人に訪ねてみたところこんなことであった。 日本人の中に一人いたアメリカ人に対して彼らは「なんでおまえは戦争で負かせた国の人間の味方をしているんだ!」てな野次を飛ばした。 それに対してブライアンは「第3次世界大戦が起こったら、もうおまえら助けてやらないぞ!」と返したらしい。 勿論、それだけじゃなかったはずだけれども国を背負ってのインターナショナルな口喧嘩が繰り広げられていたことが予想できた。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー これがぼくのはじめての海外旅行で起こった出来事だった。 同じ体験をした友達ひとりひとりの心情は微妙に違うと思われるので、ぼく個人の視点からの記述であると理解してください。 この出来事は若き日の思い出として今では笑い話にしてしまえる。 でも、この時の自分の優柔不断なふるまいによって置かれた状況は、日本がこういう形で戦争に向かって行くのでは?と考えてしまう図式とだぶるのである。 <ここで誤解のないように一言触れておこう。ブライアンは心優しく勇敢な人物であり彼の行動は自分の信念に基づくものであり、友人であるぼくらの名誉のためのものだったのだ> 今の日本の平和は戦争に向かう力とそれを食い止めようとする力が激しく拮抗した上にやっとこさ成り立っている。決して安定してはいない。 ださい反戦歌が稚拙な反戦画が実は日本の平和を支えているのだ。 自分もそういうことを表現していきたいと思う。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 最終的には別のグループが仲介にはいってくれたけど、そうでなくてもなんとなく争いは収まっていたかもしれない。 というのは、インターナショナルの火花を散らしている相手グループとブライアンの目に、ぼくらがあまりにも国際意識のない平和ボケ野郎、あるいは国境線を持たないイマジン野郎に映ったと思うから。 平和ボケって実はすごいことなんじゃないか? 太田光は憲法第九条を世界遺産に登録すべしと提唱しているけど、「平和ボケ」も世界遺産級に貴重な地球の財産だと我思ふ。
by amadylan
| 2006-10-17 17:10
| 雑記
|
ファン申請 |
||