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今度はダラムシャラーからさらに北の山奥のマナリーという町に向かった。 これまた自然がすばらしいところだとの情報を得たからだ。 そしてもうひとつこの町からさらに山をのぼったところにあるヴァシスト村には温泉があるというではないか。 水シャワー、ぬるま湯シャワー、お湯浴びが続く寒冷地の旅に温泉という言葉はキラキラ光る宝石だった。 ダラムシャラーからバスにゆられマナリーまで半日程度の行程。 バスで知り合ったイタリア人とマナリーで2泊したあとようやくヴァシスト村にはいった。 マナリーは以外と開けていたが、まわりの山々はすばらしく、トレッキングコースもけっこうあるそうだ。 ヴァシストはここからトゥクトゥクで一時間ほど山道を上ったところにある山村だ。周囲の山も遠くの方まで見渡すことができる。雪をたたえたヒマラヤ山脈も圧巻だ。 小さな村だったけれど、ヒッピーと思しき長期旅行者が思いのほかたくさんいた。 傾斜のあるメインロードのまわりには安宿と安飯屋、みやげ屋がひしめきあっている。そして観光客エリアの上方にローカルの人たちの居住区が隣接している。 イタリア人はゲラルドという名前だったが、ニックネームの「ゲロ」で呼んでくれ、というと「オエーッ」と嘔吐するジェスチャーをぼくにしてみせた。変なやつだ。 ゲロはヴァシストについての予備知識があったようで、ローカル居住区のさらに向こう側は大きな滝があるのでトレッキングに行こうと誘ってくれた。 ローカル居住区では、石畳の日だまりで子どもたちが遊んでいたり、おじいちゃんがぼーっとしてたり、女の人たちが井戸端会議に花を咲かせながら洗濯してたりと、なんとものどかな村の風景がひろがっている。 さらに進んでいくと両側にひらべったい石が積み重ねられた道が枝分かれしながら続いていた。 柑橘系の樹木、牛飼い、薪を背負った女性、仏塔、巨木などを横目に通り過ぎて行くと確かに滝があった。 とてもでかい滝だ。よくみると山の遠くの方にいくつも滝が見える。 滝ってのはこれ雪解け水だよね。 大自然のスケールを思い知る。 滝の音を聴きながら、水の流れを追いかけながら二人で寝転がってた。 気持ちよくてずーっと寝てた。 その後、「温泉に行こう!」とぼくが提案すると、ゲロはもちろんその情報も知っていた。 「ローカル居住区と観光エリアの境に地元の人が入る無料の温泉があるが非常に不潔であり、ぼくは肌が弱いのでそこには入りたくない。メインロードから少し下ったところには有料だが個室の温泉があるからこちらに行こう。」と提案した。 ということで個室の温泉の方に行くことにした。 「個室の温泉」なんて、すごい贅沢な響きがあるが、がっかり度はかなり大きかった。 個室の扉をあけるとおよそ2畳間くらいのコンクリにペンキを塗った床の手前と向こうの間に3段くらいの階段があり奥の方が低くなっている。扉の正面に湯気を逃がす小さい窓があるだけの殺風景な部屋である。 奥にあるバルブをひねると温泉の湯がじょろじょろと出てくる。 部屋の奥の低くなってる部分がそのまま湯船になるのだ。 裸になると寒いのだが床の底面積が以外と広いので(あるいは水量がすくないので)なかなかお湯がたまらない。 しょうがないので首を階段のところにひっかけて寝てみた。 多分これがこの温泉の正しい入り方なのだろう。 一人当たりの持ち時間がだいたい30分くらいだっただろうか。 まったく落ち着けず消化不良のまま入浴タイムが終わってしまった。 それでもゲロはけっこう満足したみたいだった。温泉自体が日常じゃないからね。 数日後ゲロはデリー方面に戻るということでお別れとなった。 「お前は変な日本人だった。」なんて別れの言葉をもらった。グラッツェ! 旅で出会う外国の旅行者にはいつもお世話になりっぱなしだ。 良き話し相手にさえなれずいつも心苦しい思いをするのである。
by amadylan
| 2006-10-09 14:30
| 旅(回想録)
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